メキシコに住んでみて!

2012年から2015年までメキシコのグアナファトという所で生活をしていたころの話です。語学留学、学校、バイト、交友関係、恋愛、二股、結婚、離婚全てが夢のようにすぎていきました。

ホテルに着いたものの

前回続き

 

 

ホテルが廃業!!

 

無言でボーゼンとする私に

 

あのホテルは?!

 

と別のホテルを勧めてくれている風の運ちゃん。

空室があるのを期待しつつ、タクシーを降りホテルに入りました。

 

Hola!

 

フロントの男性に今日空室あるか?を伝えなくてはいけません。

 

たどたどしいスペイン語で伝えたのでしょう、

部屋のルームキーをもらいました。

キーホルダー部分が木でできたやつ。

それはもう、すっごく年季の入った。

 

部屋はここかしら!

やっと休める!

ベッドにダイブをしよう!!

 

ガチャ!

 

鍵の音が期待と重なってとても軽やかに響き渡ります。

 

ヒエ!!!

部屋が明るい!!

 

、、、、、

 

ヒエ!!

 

なんということでしょう。

 

ハエがブンブンと無数に飛んでいるではありませんか。

尋常ではないです。

死体とかある…?

今まで見たことないですホテルルームにこんなにハエがいるの。。

 

いや。もしかしたら窓から出て行くかも?

一度状況を受け入れ、ポジティブシンキングをしましたがやっぱ無理だろ!!!

 

急いでフロントにいき、部屋を変えてもらうようにしました。

新たに渡された鍵。

 

これで運命が決まるのです!!!

 

新しい部屋は、吹き抜けの廊下に面した部屋。

 

ガチャ!!

 

真っ暗。

監獄のようです。

 

というのも、ホテルがロの字型の作りで

なぜか窓が廊下側にひとつだけ。

 

くらいし防犯的にアレだし、

じめっとしてるし…

 

いやもう、ハエがいないからここでいいか。

 

半ば諦めた疲れで決まりました。

一晩の私の城です。

 

少し休んでからメルカド(市場)にいきました。

彼氏と行った懐かしいメルカドです。

 

何か食べよう!満喫しよう!

 

ワクワクしながら行きました。

 

 

なにも食べず、なにも見ずにホテルの部屋に帰りました。

 

敗因は2つです。

 

メルカドの勢いとメキシコ人に圧倒されたこと。(特になにもされていない)

この場所には自分一人ぼっちだと再認識したこと。(チキった)

 

飛行機からなにも食べていませんが

致し方ありません。

もう唖然とホテルの部屋で丸くなっていました。

眠いのに興奮して眠れない。

寂しい。

ショック。

 

Skypeを使って彼氏に電話をします。

 

ついたよ、グアダラハラだよ。

なにも食べてないよ。。

 

寂しい、会いたい

どうしてこんなところに一人でいるんだろう

 

ひどい被害妄想を引き起こします。

 

くすんくすん、レベルの涙から

嗚咽へと変わりました。

 

もはや、帰りたい

明日生きて目的地グアナファトにいけるのだろうか

メキシコ人こわい(何もされていない)

 

その夜はあまり眠ることもできず

出発時間と決めた5:00となりました。

 

さあ、いよいよグアナファトへ出発です。

バスターミナルまで行かなければなりません。

気を取り直して、フロントでタクシーを呼んでもらわなきゃ!!!

 

部屋を出て、フロントへ重い足を進めるのでした。

 

 

スペイン語ゼロ、コネゼロ、貯金100万。

なんでメキシコに行ったの?

スペイン語はある程度話せるようになってから行ったの?

とよく聞かれます。

メキシコに行ったのは、大学での授業がきっかけです。

渡墨時のスペイン語レベルは、挨拶程度でした。

大学を卒業して、一年間アルバイトをしてお金を貯めました。アパレル勤務、時給980円くらいだったかな。

10:00〜20:00までを週5日。

大学院まで進んだのに半年で退学し、フルフルのフリーターになりました。その間、少しでも困らないようにスペイン語を勉強していました。

週1でスペイン語のクラスを取っていましたが、

挨拶と単語をゆーっくり話す程度。

「私は〇〇です」

「ここに行きたいです」

それくらい。

2011年に大学を卒業して、渡墨は2012年の1月。

当時2年ほど付き合っていた彼氏とは遠距離恋愛となりましたが、寂しさもなく、ただただメキシコへ想いを馳せつつアメリカンエアラインに飛び乗りました。 到着したのは、彼氏と卒業旅行で行ったグアダラハラテキーラの街です。 蒸し暑くて、日本とは違う匂いのする空港。 ゲートを出た時、目に移ったのはメキシコ人の顔と早口のスペイン語、日本人を珍しそうに見つめる目の海。 旅行気分に少しの心寂しさが滲みました。 この国ではたった一人なのだと言う不安が頭をもたげたのでした。 さて、ここからたどたどしい、スペイン語で目星をつけてきたホテルに向かわなければなりません。 まずは市内に向かいます。 流しのタクシーは危ないと本に書いてあったので、空港専用のタクシーチケットを購入し乗り込みました。 ホテル名を告げ、意気揚々と走り出す真っ黄色のタクシー。 グアダラハラ市内へと続く道路も、道路脇に立つテルセルのバカでかい広告看板も全てが新鮮! 再び観光気分に戻り写真を撮り続けました。 グアダラハラ市内に入ったときも、街並みや明るい天気に気持ちは最高潮。ワクワクが止まりません。 と、その時でした。 タクシー運ちゃんが 私に何か言っています。 ホテルを指差して何かを伝えてきますが、 早いし単語数も多いし、ようわかりません。 はてなぁ。。。 と、目的のホテルを見やると、 廃業していました。 観光気分が一気に崩壊し グアダラハラの爽やかな天気とは裏腹に 私の心と思考には暗雲が立ち込めてきました。 オフシーズンだったので、予約もしていません。 当時、iPhoneを持っていましたがデータローミングを切っています。wi-fiもありません。 22歳の余裕がないあたまは真っ白になりました。 どうしよう。 彼氏ときたグアダラハラ 快晴のグアダラハラ 陽気な音楽溢れるメキシコ すべてがそら恐ろしく感じ始めたのでした。